二つの塔と二つの橋  ようこそ 今俺のいる場所へ Ⅰ

carloyuen / Pixabay

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二つの塔が立っていた そしてその二つの塔には2本の橋が架かっていた

東の塔から出た俺はその橋を渡って西の塔へと向かっていた

それは今までに見たこともない橋だった

それはかなり長くてとても高い場所に掛けられている なのに途中に橋を支える橋脚もケーブルもない

まるで一本の巨大なアスファルトのベルト それが2つ塔の塔の間を繋いでいた

本来その橋は人が渡るものではないらしい  けれど端が一段低くなっている そこが人が行き来する歩道だった 転落防止の柵もついている 今俺が歩いているのはそこだ

で何が通るための橋なのかは俺は知らなかった 一度も見たこともないし今も俺以外は誰もいなかった

二つの橋は 東から西へ もう一つは西から東へ と一方通行と決められている 途中から戻ることは許されてはいない 戻りたければ一度橋を渡り切ったあともう一つの橋で戻らなければならない

西の塔にたどり着いた俺は東の塔に戻ることにした 何故だか俺も分からない

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橋を渡っていたら何か違和感を覚えた 何かがおかしい

平行に掛かっていたはずの2本の橋がいつの間に曲がって互いにくっついていた

俺は橋が動いたのも見ていないし動く音も聞かなかった なのにいつの間にかこうなっていた

先に行ってみるともう一つの橋によって歩道が潰されていてこれ以上前に進むことが出来ない

ただ潰されているのは歩道だけだ 上に登って何者が通るかわからない広い道を通れば東の塔に帰れる

その道には柵がないけれど幅は広いから余程端を歩かない限り落ちることはない 風も吹いていないし

でも俺はまよった 歩道は見たところ10メートルほど潰れている ならそこだけ上を歩いて後は歩道に戻ればいい だけど何故だろう? 凄く嫌な予感がする

俺は辺りを見回した あるのは塔と橋と後は空だけだ そう空だけ

空だけだ 上も下も群青色の空だけ

このまま上を歩けばその何もない空に落ちてしまう気がする いいや間違いなくそうなる

何でこんなおかしなことになってしまったんだ?

その時俺は気付いた 間違えて東に戻る橋を使わず西に行く橋をそのまま反対に歩いたことを

そのため? 俺のせいなのか?

どうすることも出来ないので西の塔へと戻ることにした 途中で戻ることは許されていないが他にどうすることも出来ないじゃないか

戻った俺は大きくため息をつき それから西の塔へと入っていった

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